四肢の関節は、その解剖学的な構造上、屈曲、伸展、内転、外転と言った様々な動きをすることが可能であり、この関節部位の観察診断にはX線TVを用いることが多い。CTを用いた観察診断では、従来その検出器幅の制限から、限られた範囲での関節の動きを診ることとなっていたが、VHS撮影を行うことで広範囲に4次元観察診断が可能となった。
例を上げると、整形外科領域におけるリウマチに代表される関節疾患は、日本でも多くの患者がいる。リウマチでの変形は手関節に多く生じ、その障害は患者一人ひとり複雑になり、変形の程度も異なっている。そのため、手術前に関節の動きを十分に観察して、手術の計画を詳細に立てるという事も、VHS撮影による4次元観察で可能となる。
手術後のリハビリ計画として、関節のクリアランスや、筋肉や腱の動きも4次元観察することが可能で、従来CT検査ではなし得なかった新たな情報を提供することが可能となった。特に複雑で多くの腱や靱帯を有する手関節近傍では高い有用性を示す(Fig.6) 。
頚部椎間板ヘルニアでは、ミエログラフィー後にCT撮影を使い、脊柱管の形態や馬尾・神経根との相互関係を観察することは従来から行われていた。VHS撮影では頚部を前後左右に動かして撮影を行うことで、脊柱管(硬膜外)の周囲からの圧迫の状態を4次元観察できるので、病態把握にさらに有用となる。
このように、VHS撮影は整形外科領域で、新たな診断画像を提供することが可能である。
撮影条件
120kV, 100mA 0.4sec/rot, Pitch:0.984 Scan Length: 110mm, 6 passes Total Scan Time: 10.2
sec 5mm & 0.625mm recon with ASiR
臨床画像及び診断情報提供:岩倉病院様
4次元撮影や機能診断は撮影回数が従来より増加するため、被ばく増加が大きな壁となり、撮影することは難しかった。GEではASiRの製品化により、被ばくを大幅に削減できたため、VHSを実臨床で使用し、有効性を示すことができた。
GEでは、VHSのような4次元撮影や機能検査以外にも、さらなる臨床応用への道を開くシステムの開発に力を注いでいく。
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